部屋の生活臭がなんとなく気になるという場合、置いてある家具が原因となっていることも考えられます。生活することによって、どうしても汚れなどが生じてにおいが発生するのは仕方のないことですが、においというのは漂っているうちに家や家具に付着してしまいます。基本的には拭き取ることでにおいも取れるのですが、簡単には取れない場合も多く、その代表的なものが布に付着したにおいです。
布というのは一見サラリとしているようでも、実際には糸を細かく織って作られているため、においの成分の大きさのレベルから考えると表面積が広く付着しやすいという特徴があります。さらに、カーテンなど簡単に取り外して洗えるものは良いのですが、布製のソファやベッドのマットレス、大きなラグなどはなかなか丸洗いというわけにはいかず、一度ついてしまったにおいの成分が取れにくいのです。しかも、リビングの中でも最もくつろぎやすいソファの上では、リラックスした格好でゴロゴロすることによって汗や皮脂が表面の布にどんどん付着していきますし、ラグなどにはどうしても食べこぼしが多くなるので、雑菌が繁殖しやすいポイント。こうした大型の布製家具ににおいが染み付いてしまうと、たとえば新築の家に引っ越したのに生活臭が取れないなどといったことになり、せっかくの新居にがっかりすることにもなりかねません。布製家具ににおいが染み付いている場合には、布製品専門の消臭スプレーなどでマメに殺菌消臭をおこない、ラグなどはシーズン毎にクリーニングに出すなど、定期的なケアが必要になります。
家具のにおいが気になる場合として、もう一つよくあるのが、新しい家具のにおいがなかなか取れないということです。これは、家具の塗装などに含まれるホルムアルデヒドが原因。基準の厳格化によって、建築物にはあまり使われなくなったホルムアルデヒドですが、規制が緩い家具などの塗装にはまだつかわれていることも多く、それが原因でにおいを発していることもあるのです。ホルムアルデヒドは水溶性ですので何度か水拭きをすることでにおいは徐々に軽減するはずですが、それでも気になる場合にはホルムアルデヒドに有効だとされている消臭剤を使ってみるのがおすすめです。